フリーランス1年目の白色確定申告のやり方

アプキャリ

 

フリーランスとして働く人の中には、税務署に開業届を提出して個人事業主として開業する人もいます。個人事業主になると様々な出費を経費として計上できるようになり、税制面でのメリットが大きくなります。そして、確定申告の方法を「白色申告」と「青色申告」の2種類から選ぶことができるようになります。節税効果が大きいのは青色申告の方なのですが、申告内容はやや複雑です。今回はより簡単に申告できる「白色申告」で確定申告を行う方法などについて説明していきます。

 

そもそも、確定申告って何だっけ?

確定申告は、税金を支払うための手続きです。1年間に得た所得を申告し、その所得にかかる税金の額を計算します。申告する期間は1月1日から12月31日の1年間です。翌年の2月中旬から3月15日までに、確定申告書・決算書などを税務署に申告し税金を支払います。

 

会社に雇用されているサラリーマンでも、個人事業主でも、給与から一律10.21%の源泉徴収があらかじめ天引きされている場合がほとんどです。ところが、個人事業主は事業の利益全額に税金が課せられるわけではなく、諸々の必要経費を差し引いた金額に課税されることになります。この必要経費・各種控除を申告し、利益から差し引いた金額を計算し正しい税金の額を決めるために確定申告を行います。

場合によっては確定申告後に、納めすぎていた税金が戻ってくる(還付金)こともあります。

 

確定申告をしないとペナルティが発生することも

源泉徴収されていない収入がある場合、その収入を確定申告で申告しない脱税とみなされペナルティが発生します(無申告加算税)。納付しなければならない税額に対して、15%(50万円まで)〜20%(50万を超える部分)の税金が課せられます。うっかりしていて多額のペナルティを払うことになってしまったなんていうことが無いように、申告漏れには注意をしなければなりません。

 

白色申告と青色申告は何が違う?

白色申告

青色申告と比べて、簡単に申告ができる方法です。平成26年より帳簿の提出が義務化されましたが、取引ごとの帳簿をすべて記載するのではなく1日の取引額の一括記載でOKです。会計の知識がなくても簡単に作成できる家計簿のようなものですね。

 

ただ、青色申告のように家族への給与を経費に計上したり赤字を繰り越したりということはできません。節税メリットが大きいのは青色申告の方ですが、青色申告を利用するためには税務署への事前申請で、申告の内容が複雑で時間や労力が必要になります。個人事業主1年生でまだまだ会計や申告に慣れていないという人は、まずは白色申告で始めてみると良いと思います。

 

青色申告

税金が安くなる控除、赤字の繰り越しなど税制面での優遇特典がついた確定申告の方法です。青色申告を利用するためには、事前に税務署への申請が必要です。

 

青色申告は、取引の内容を詳細に記載した帳簿や決算帳簿など複数の帳簿を作成しなければなりません。申告内容が複雑になる分、経費に計上できる対象の幅が広がったり、10万円または65万円の特別控除を受けることができたりと、税制面でのメリットが大きくなります。

 

白色申告の手順

1 領収書・レシート集め

経費として計上できる出費が記された領収書、レシートを揃えましょう。

 

2 帳簿の作成

帳簿のフォーマットは特に決まっていません。ただ、ゼロから自力で作成するのは難しいと思うので国税庁ホームページなどで公開されている様式例を参考にしましょう。

 

国税庁ホームページ「帳簿の記帳のしかた−事業所得者用−」

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/kojin_jigyo/kichou03.pdf

 

 

収支内訳書の記入

収支内訳書は、国税庁ホームページからPDFファイルをダウンロードすることができます。ダウンロードしたファイルをカラー印刷すれば、そのまま税務署に提出することができます。

 

国税庁ホームページ「確定申告書、青色申告決算書、収支内訳書等」

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/yoshiki/01/shinkokusho/02.htm

 

※「収支内訳書(一般用)」がフリーランス個人事業主向けです。

 

収支内訳書(一般用)の書き方についても、国税庁ホームページに例が載っています。参考にしながら記入しましょう。

 

国税庁ホームページ「平成29年分 収支内訳書(一般用)の書き方」

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki2017/pdf/30.pdf

 

 

3 確定申告書Bの記入

申告書類の本体です。この申告書も国税庁ホームページよりダウンロードができます。カラーで印刷すればそのまま税務署への提出用に使用することができます。

 

収支内訳書(一般用)をダウンロードした時と同じページを開き(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/yoshiki/01/shinkokusho/02.htm)「申告書B(平成30年分以降用)」をダウンロードします。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/yoshiki/01/shinkokusho/pdf/h29/shinkokusyo_b.pdf

 

 

5 マイナンバー・本人確認書類

平成28年度より、申告にはマイナンバーの記載が必須となりました。マイナンバーカード(個人番号カード)を持っている人は表と裏のコピーを取り、添付書類台紙に貼り付けます。

 

マイナンバーカードを持っていない場合は、マイナンバーが記載されている本人確認書類を提示するか、写しを添付する必要があります。(本人確認書類はマイナンバーの番号が確認できる書類と、本人確認ができる書類2つが必要です。)

 

  • 番号確認書類

・通知カード

・住民票の写し(マイナンバーが記載されているもの)

・住民票記載事項証明書(マイナンバーが記載されているもの)

 

以上3つのうち、いずれか1つ

 

  • 本人確認書類

・運転免許証

・パスポート

・公的医療保険の被保険者証

・在留カード

・身体障害者手帳

 

以上のうち、いずれか1つ

 

6 申告書の提出

3種類の方法から申告方法を選びましょう。

 

  • 直接出向く

時間や交通費はかかりますが、直接提出に行くとその場で税務署職員に書類をチェックしてもらえて、不備や修正点を指摘してもらえます。不明な点があれば職員に質問してその場で指示を受けながら書類を作成することもできます。会計知識のない人や確定申告初心者の人は、直接書類を持って税務署に出向くという方法がおすすめです。

 

土日祝日など閉庁日は受け付けておらず、平日も受付時間は限られているので事前に受付時間などを確認しておくようにしましょう。混雑している場合もあるので、時間には余裕を持って提出に行きましょうね。

 

事務所所在地を管轄している税務署に書類を提出します。提出先税務署が分からないという人は、国税庁ホームページ「税務署の所持地などを知りたい方」というページで検索してください。

https://www.nta.go.jp/about/organization/access/map.htm

 

 

  • オンライン申告(e−TAX)

オンラインで確定申告をすることも可能です。ただし、マイナンバーカードと公的個人認証サービス対応のICカードリーダライタが必要です。ICカードリーダライタについての詳細は、下記ホームページで確認してください。

 

地方公共団体情報システム機構「公的個人認証サービスポータルサイト」

https://www.jpki.go.jp/index.html

 

  • 郵送する

必要書類を郵送で提出することができます。受付時間内に税務署に行くのが難しいという人は、この方法で申告すると良いでしょう。

 

慣れてきたら青色申告への切り替えを

最初は帳簿の作成などに時間がかかってしまう確定申告ですが、税務署の相談窓口を利用したり帳簿入力用のフリーソフトを使ったりすると、スムーズに準備ができるようになります。申告手続きにある程度慣れたら、節税メリットの大きい青色申告への切り替えを検討してみましょう。事前に青色申告承認申請書を税務署に提出するのを忘れずに。

 

ただし、節税よりも申告手続きをスピーディーに済ませたい人や、複雑な帳簿付けはしたく無いという人は、白色申告で継続しても特に問題はありません。青色申告の書類集めや帳簿作成に手間がかかりすぎて本業がおろそかになってしまったということでは本末転倒ですから、無理をせずに自分に適した方法で確定申告するようにしましょう。